マイティ・ソー バトルロイヤル
監督:タイカ・ワイティティ
出演:クリス・ヘムズワース、トム・ヒドルストン、ケイト・ブランシェット、マーク・ラファロ、テサ・トンプソン 他
言語:英語
リリース年:2017
評価:★★★★★★★★☆☆
もくじ
あらすじ
ウルトロンの事件から2年
雷神ソーはアズガルドの崩壊ーラグナロクーを防ぐべく、炎の巨人スルトを撃退する
久しくアズガルドに戻ったソーを待ち受けていたのは父オーディンに扮していた弟のロキだった
その後ドクター・ストレンジの助けでノルウェーに追放されたオーディンに辿り着くも寿命を迎えてしまう
死の間際にオーディンに、死の女神ヘラがソーの姉であり、
オーディンの死と共にヘラが解き放たれる事を知らされるが・・・
マーベルが放つ雷神ソー映画待望の第三作
レビュー
初見では驚き過ぎて感想としては「微妙」が本音でした。
X-メンしかり、アイアンマンしかり三作目ってやっぱりなぁ・・・アポカリプスは本当に酷かった。
と思いきや、「本当に微妙だったのか?」と思い直してもう一度観てみた時に気付いた本作の隠れた良さがありました。ぶっちゃけ、雷神ソー映画の中では一番の最高傑作です。冷静に考えてみるとソーがイメチェンしただけで、決して悪い作品ではないはず。
急に髪型変えた友達に会って、”うっわ微妙”と思ったけど暫くしたら”これ、案外良いかもな”ってなる事ありませんか?
それに近かったです。
具体的に映画館で観た時の違和感ですが・・・単純に、コスチューム一つとっても本作でもより明るく、これまでになかったデザインが初見でしっくりこなくて。
惑星サカールの登場で全体的な雰囲気がGuardians Of The Galaxyっぽくなったと言えば分り易いでしょうか。
何より雷神ソーの雰囲気が・・・丸くなった?カジュアルになった?そんな感じ。
ポスターの雰囲気からも分かりますよね、
過去のポスターに比べるとポッピーで彩色豊かな事この上ない(笑)。「余は雷神ソー」から「俺って雷神じゃん?」的な口調に変わった様な感じ。
あまり笑いを求める映画じゃなかったし、コミカルなキャラクターじゃなかったのにとにかく笑わせてくれるところが最初はすんなり受け入れられなかったのですが、別にそこにこだわる理由はないなぁと思った途端に超楽しくなりました。
要は先入観に囚われるとちょっと違和感だなぁというだけ。
そして忘れてはならないのがハルク。
やっぱり最も驚いたのが、今まで一言も喋らなかったハルクが急にペラペラ喋り始めた事。
違和感・・・。でも2年間の間、バナーではなくずっとハルクだったのなら多少は学習するか、と考えれば納得っちゃ納得。
バナーがラストで自殺した様なブラックジョークもソー映画らしくない演出だと思ったものの、じわじわ来たしありと言えばありかと。
今回はケイト・ブランシェットがセクシーで独特な雰囲気をもった死の女神を見事に演じてくれます。
ちなみにブランシェットは、本作で見せてくれるカッコ良いアクションの為にブラジルの武術カポエラを習ったらしいです。最後のソーとの一対一ではもっと派手なアクションが欲しかったなぁ・・・得意の投剣術なんて一切使ってなかったし、勿体ない。
ヘラの能力をフルに使った闘いってあったかなという感じ。死の神というからにはゾンビ軍団と人食い狼を操る以上の超人的能力を披露して欲しかった。
でも何より好きなのが、ソーとハルクのコロシアム風バトル。邦題だとラグナロクではなく、バトルロイヤルなどと題名が変えられてしまったくらいの目玉シーン。
ソーが真の力に目覚めかける瞬間でもあり、迫力満点。ソーの眼が白く光って全身から稲妻を発するところなんて、超カッコイイ。おい、今の何だ・・・?!的な。スマブラ好きなら絶対楽しめるはず、このシーン。もっと観たかったのに・・・邪魔しやがってグランドマスターめ。
満足なのはたっぷりと邪神ロキを楽しむ事ができたのがもう一つ。
ソーと行動をともにしたスクリーンタイムが多かった分、ヴィラン以外の面を楽しめてとてもテンションがあがりました。
やっぱりヒドルストンもイケメンだなぁと思いつつ、更にキャラクターに深みが増した印象です。愛着が湧くなぁ・・・
本作では彼の本心を完全に汲み取り切る事はできませんが、承認欲が強いだけで本当はやっぱり優しいんじゃないかなって思って勝手にほっこりしてました。だって多少仕方なくではあったものの、アズガルドの危機に駆けつけて協力してくれたし。
ソーと一緒にお気に入りキャラが良い方に感じ変わったなぁと感じさせてくれた映画。
からの、最後の決戦。ヘラと一対一のボコし合いはそんなにエキサイティングなアクションがあった訳でもなく、フツーだったのですがまたソーの眼に稲妻が・・・?と思ったらそっからはハイ無双状態。
稲妻と関係なく、シビれます。史上最大の雷がドォン落ちてヘラをふっ飛ばした時にロキがほくそ笑んでるところ、何気に好き。
クライマックスはレッド・ツェッペリンのイミグラント・ソング(The Immigrant Song)をBGMに身体中に雷をバチバチ纏いながら天空からソーが降り立つシーン。ソーにこんなパーフェクトなテーマ曲があったかというくらいにスーパーナイスチョイス。天才か。
北欧神話がテーマになっている曲だし歌詞にも「ヴァルハラよ、今から行くぞ」があるし、このシーンをこれ以上盛り上げられる曲はないと確信。インフィニティ・ウォーのどこかしらで、挿入曲として使われないかなぁと思っていたけど使われなかった(泣)。一度目に観てソー映画としては微妙な印象を受けていた時も、このシーンだけは大興奮しました。
という事で、マーベル映画としても非常に新鮮で良い味を出している作品。一噛みしただけでは分からない旨味が実はある、観れば観る程惹き込まれる魅力がある映画でした。
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まとめ
これまでのソーとはガラッと雰囲気が変わって戸惑うけど、悪い方向転換ではなくてソーがガーディアンズ含め、ドデカイMCUのメインどころに近づいて来た感覚を味わえます。
見所としてはやっぱりソーが真の雷神となるシーンで、ソーにピッタリ過ぎるテーマ曲と共に雷を纏う姿は圧巻。
これまでのソーやエイジ・オブ・ウルトロンを知らないとちょっとストーリーの流れは分かりづらいので、カップルや友達と観るなら一応は前提を少しは知っている人じゃないと厳しいかな?マーベルを知らない人でも、これを機に他の作品も観て欲しいなという気持ちで一緒に観るのもアリですね。