やり過ぎて逆に冷めるブラックコメディ、ゲーム・ナイト

ゲーム・ナイト


監督:ジョン・フランシス・デイリー
出演:レイチェル・マクアダムス、ジェイソン・ベイトマン、カイル・チャンドラー、ビリー・マグナッセン、シャロン・ホルガン 他
言語:英語
リリース年:2018
評価★★★★☆☆☆☆☆☆




~”スベリ笑いの方が面白いクライムコメディ映画”~
~”ミステリーなのかクライムなのかコメディなのかよく分からない中途半端な印象”~

 もくじ


 あらすじ


マックスとアニーはゲーム愛好家の夫婦
毎週友達を呼んでゲーム・ナイトを開く二人だったが、
ある日、マックスの兄であるブルックスが訪ねてくる
ブルックスはビジネスで大成した大金持ちで、
マックスはいつも劣等感に悩まされていた
そんな彼がある大金を払って偽の強盗、警官などを雇って大規模な
犯罪ミステリーゲームを企画し、マックスたちを招待
だから目の前でブルックスが誘拐されても企画の一環だと思っていた
マックスたちだが、事態は思わぬ方向へ展開していく


 レビュー

レイチェル・マクアダムスらを起用した、マイルドなブラック・コメディ映画。グレーコメディと言ったとこだろうか。

オープニングのボードゲームやスクラブルに使うサイコロやボードを上手く使ったカメラワークとカットは観ていて楽しい。
マックスとアニーの出会いから結婚に至るまでを楽しく見せてくれたと思ったら、そこからは下り坂。


出演者の演技やオーラはさすがだけど、映画の内容は微妙


出典:”Game Night(2018) ©Warner Bros. Pictures”

ほとんどのジョークが陳腐でオーバー。
せいぜいクスッとする瞬間があるくらいで、終わった後に大爆笑した感は薄い。

犯罪ミステリーとして凝ったトリックがあるわけでも無ければ、
ぶっ飛んだ面白さがあるわけでもないし、スマートなドンデン返しがあるわけでもない。

ゲームの一部なのか、ガチの犯罪なのか分からない状態を行ったり来たりするだけ。
楽しむにはくだらないアメリカンジョークで大爆笑できる沸点の低さが必要ですね。

スカイ君
大したビックリポイントでもないが、一応ネタバレっちゃネタバレかな!コメディもミステリーもあまり期待しなくて良いと思うが、一応忠告しておくぜ
メインキャストのハーモニーが唯一の救い

こんな場面を想像してみよう。

友達の家でソファに座り、モノポリーでも囲いながら談笑する男女のグループ。
テーブルにはワインやチーズが置いてあり、とても楽しげ。

突然、玄関が蹴破られて屈強な男たちがその中の一人を襲い始める。
ガラスが割れ、キッチンのテーブルがひっくり返り、取っ組み合う男たち。
だが演技だと勘違いしている男女のグループは怯む事なく、ひたすらチーズに舌鼓を打っている。

という気まずさとコメディの間にあるシチュエーションで爆笑できるなら、この映画はピッタリ。


誘拐される友達を見守りながら美味しいチーズを頬張るのは、まぁ面白い気もするけど


出典:”Game Night(2018) ©Warner Bros. Pictures”

これまで色々な映画で使われてきたコメディシナリオを寄せ集めた、アメリカンジョークの辞書の様な映画ですが、キャストの自然な演技力が救いと言ったところ。

特に主演のベイトマンとマクアダムスが演じる夫婦は、とてもお似合いで良い感じ。
本物の夫婦同士が演じているかの様で、台本を読んでいるとは思えない遣り取りはキャスティングがとても良かったと感じました。

負けず嫌いのキャラ設定もあって、息ピッタリのチームワーク感が気持ち良い。

ブルックスも登場シーンでは全てMVPばりの存在感で、彼が出ているシーンは比較的好きだった気がする。

まぁ、出演者たちが全員演技していて楽しげなのはとても伝わるので、その点もプラス。爆笑はできないけど、一応はそれだけで最後まで観きる事はできるかなと。

The Game顔負けの兄弟争い

映画を取り巻くテーマは色々ですが、際立つのがマックスとブルックスの競争意識。

それも、単なる競争意識ではなく複雑な兄弟愛が根底にある・・・けどコレってマイケル・ダグラスのThe Gameと一緒じゃん。



出典:”Game Night(2018) ©Warner Bros. Pictures”

金持ちで家族や人間関係よりも物質的な世界、ステータスを重視する兄の為に大規模なゲームを仕掛けた弟・・・金が全てではない事を兄に知らしめる物語だったが、今回はその逆パターン。
コルベットのスティングレイを乗り回し豪邸に住まう兄(ボーナスポインツとしてマックスより頬骨と鼻が高い)に強い劣等感を持つマックスは、金で買えない”家族”という幸せを心から理解する様になる。

という筋書きと、マックスの劣等意識がアニーとの子供を授かる事に大きな弊害をもたらしている点は
サブストーリーとして鑑賞者の感情を喚起してくれるポイントですが、肝心のメインストーリーが
コメディの世界なのに、やっぱりパンチの無い笑いが辛い・・・

兄弟間の確執が分かり易く描かれているものの、メッセージ性はあまり無い。

と、まぁコメントできる点も少ない映画。
犯罪ミステリーだけどコメディ要素が絡んだせいでハラハラ感もあんまりなく、
使い古された笑いが随所で代わる代わる登場するので、個人的には海外で好評な理由がそんなに分からない。下ネタもマイルドで煮え切らないしなぁ・・・

取り敢えず、笑い上戸にしかお勧めできない映画です。


 この映画を観られるサイト

残念ながら、2018年10月末時点では国内で配信しているサービスはない様です。
(海外映画を取り込むスピードはやっぱり速いとは言えないですね、日本は・・・)

配信が確認され次第、こちら更新致します!

 まとめ

可もなく不可もなくなコメディ。
やりすぎ感で笑いを狙おうとしていますが、後半にかけては飽きてきます。

カーチェイスシーンなどアクションっぽい場面もありますが、
アクションよりなカメラワークでもなく、そこまでド派手なエンターテインメント性もない。

レイチェル・マクアダムスを起用するなら、もっと笑える映画を絶対作れたと思うんだけど・・・
大爆笑したい人には下手にお勧めできないアメリカンな映画でした。

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